気づき

正午からの用件をさっくりと済ませ、手持ち無沙汰になったので近場のStarbucksに移動し、いつものデバイスでいつもの如く文章を書くとする。そろそろ「いつも」と称して差し支えないだけの習慣化に至っているのではないか。

Starbucksが全世界的にどんなブランディングを行っているのかは知らないが、あちこち動き回る人間にとっては、安心感のあるサービスパッケージである。同じメニュー、同じような雰囲気、Wi-Fi。どこに行っても期待通りの体験ができるのは、大きな安心である。どこでもついマクドナルドに行ってしまうという職場のおじさんたちと同じ行動原理なわけで、彼らを笑っていた少し前の私は何と傲慢であったか。

さて、本日開催されたイベントにおいて、現行の萌えジャンルのアニメ化が発表されたようだ。いつか来るだろうとは思っていたが、いざ現実化してみるとなかなかに衝撃を持って受け止めている自分がいた。嬉しいのかというと、よくわからない。もともと「公式」による世界観設定がかなり薄く、それ故に二次創作において好き勝手に弄くられていたジャンルではあるのだが、アニメが放送されれば、それが世界観を相当強く規定するだろう。それは、ある方面では大きな興奮をもたらすだろうが、別方面では、これまで様々な人が築き上げ私の中にも築かれつつある世界を破壊するのではないか、そんな危惧をまず感じたのである。

と、うだうだしていたら、同じような別ジャンルでアニメ化が行われた際は、「あれはあれ、これはこれ」と両者は別世界として共存していたそうで、実際のところはあまり心配はないのかもしれない。むしろ、ジャンルの活性化による薄い本の供給増こそを心配するべきなのだろう(財布的に、あるいは収納スペース的に)。